数次相続
数次相続について詳しく解説。遺産分割が終わる前に次の相続が発生するケースの手続き方法や、一次相続と二次相続の具体例、相続人の確定と遺産分割協議の進め方について説明します。行政書士佐伯和亮事務所のサポートで、複雑な相続手続きをスムーズに進めましょう。

数次相続とは

最初の相続の発生後、遺産分割が終わる前に次の相続が続けて発生することを指します。

 

 

例えば、父、母、長男、長女の家族構成で、

 

父が亡くなった後、その遺産分割が完了する前に母が亡くなり、

 

その遺産について次の相続が発生する場合があります。

 

 

この場合の手続きはどうすればよいのでしょうか?

 

 

まず、父が被相続人の相続を一次相続、母が被相続人の相続を二次相続と呼びます。

 

上の例の場合は一次相続の相続人が母、長男、長女で、

 

二次相続の相続人が長男、長女となり、

 

結果として長男と長女で父と母の遺産を半分ずつにすることになります。

 

遺産分割協議書は別々でも一つにまとめてもかまいません。

 

 

 

ですが、現実には複雑な相続になるケースもあります。

 

子供が先に亡くなってしまう場合や、三次相続まで発生してしまう場合などもあります。

 

遺産分割協議は相続人全員が参加しないといけないため、

 

数次相続が発生した場合はまず速やかに相続人を確定させる必要があります。

 

 

その後、一次相続の相続人と二次相続の相続人全員で一次相続についての遺産分割協議を行い、

 

それから二次相続の相続人で二次相続についての遺産分割協議を行うことになります。

 

 

もし、三次相続となればさらに相続人の範囲は拡大してしまいます。

 

そうなれば全く知らない人間同士で協議を行い全員が同意して分割をする、

 

という現実的に難しいことをしなければいけません。

 

そんなことはなかなかないと思われるかもしれませんが、

 

名義変更をしていないままの不動産がある場合などはまさに数次相続となってしまいますので、

 

相続手続きは確実に完了させておきましょう。

 

 

いざ、不要な土地を処分しようとしたり、我が子に自宅不動産を相続させるために遺言書を書こうとしたときに、名義が親のままだったら?祖父の名前が出てきたら?多大な時間と労力をかける前に、一度専門家に相談することをお勧めします。