相続において、死亡の順番は大きな影響を与えます。
複雑な相続の4つのケースを比較しながらまとめます。
相続人が以下のいずれかに該当する場合、その相続人の子が相続人になることです。
直系卑属はどこまでも代襲されますが、傍系卑属は甥・姪までとなります。
祖父母より先に親が亡くなっている場合:子が代襲相続人
兄弟姉妹が先に亡くなっている場合:甥・姪が代襲相続人
被相続人と相続人が同時に死亡したと推定される場合、相互に相続が発生しません。
それぞれの相続は相続人が相続の開始時に存在しなかったものとして独立して行われます。
ただし、代襲相続は発生します。
祖父と父が同時死亡と推定される場合:子が祖父の代襲相続人となり、父の相続人となります。
相続人が、相続開始後の熟慮期間である3か月以内に相続の承認又は放棄をしないまま亡くなることです。
再転相続では最初の相続(一次相続)と次の相続(二次相続)両方の相続人となり、承認か放棄をする必要があります。
代襲相続との違いは死亡の順番にあり、同時死亡とは代襲相続が発生しない点が異なります。
また、二次相続を放棄する場合は一次相続も放棄することになります。
祖父の相続の熟慮期間中に父が亡くなった場合:子は祖父の再転相続人となり、父の相続人となります。両方の相続について承認か放棄を
する必要があり、父の相続を放棄する場合は祖父の相続も放棄することになります。
一次相続の遺産分割が完了する前に二次相続が発生することを指します。
再転相続とは二次相続発生のタイミングが異なり、一次相続については承認をしているため放棄することができません。
長期間相続手続きを完了していないような場合には、代襲相続や三次相続の発生などにより相続人が増加し、遺産分割協議を行うことが難しくなってしまうこともあります。
どのケースにおいても、相続人を間違いなく確定し、遺産分割協議を行うことが重要です。
手続きに不安がある場合や相続人同士が多数で疎遠であったり遠方で協議が難しい場合などは専門家に相談してみましょう。