相続手続きの流れ その3
相続財産の目録作成から相続人への通知、遺言書の確認、相続方法の決定、遺産分割の実行、完了までの全手順を詳しく解説。行政書士佐伯和亮事務所が提供する相続手続きガイド。

相続手続きの流れ その3

 

 

遺産分割・遺言執行

相続人への通知

相続財産の目録が完成したら、相続人全員にその内容を知らせます。

 

 

遺言書の内容確認

遺言書が存在する場合、その内容も相続人全員に共有します。
遺言書が検認を必要とする場合は、家庭裁判所での検認手続きを経てから共有します。

 

 

相続するかどうかの決定

単純承認
限定承認
相続放棄

限定承認は相続人全員で行う必要があります。相続放棄は各相続人が単独で行え、3か月以内に限定承認も相続放棄も行わない場合は単純承認となります

 

 

相続方法の決定

相続方法には3種類あります。

法定相続

:法定相続分に従って各相続人に財産が分配されます。

 

遺言相続

:被相続人が遺言書を残している場合、その内容に従って相続が行われます。

 

協議相続

:相続人全員で話し合い、相続財産をどのように分配するか決定します。全員の合意が必要で、合意が得られない場合は家庭裁判所での調停や審判に進むこともあります。

 

 

遺産分割協議

協議の進め方

:相続人全員が集まり、分割の内容について話し合います。

 

遺産分割協議書の作成

:協議の結果を文書にまとめたものが遺産分割協議書です。相続人全員の署名と捺印が必要です。

 

 

遺産分割の実行

遺産分割には4種類あります。

現物分割

:相続財産をそのままの形で分割する。

 

換価分割

:相続財産を売却し、その売却代金を相続人間で分配する。

 

代償分割

:一部の相続人が相続財産を取得し、その代わりに他の相続人に対して代償金を支払う。

 

共有分割

:相続財産を相続人の共有名義で共有する。

 

名義変更や売却を行い、遺産分割を実行します。

 

遺産分割の完了

遺産分割が合意通りに実行され、すべての財産が分配されたことを遺言執行者や代表相続人が相続人全員に知らせ、確認してもらいます。

 

相続税の申告と納付

相続税の申告が必要な場合は相続開始の日から10か月以内に行う必要があります。